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小泉循環農場 循環だより (2012.2/13~2/25)

不検出のお知らせ

昨年の秋から今年にかけて野菜の放射能測定を依頼してきた。調べたのは、三回に渡って、十五品目の野菜、それと我が家の自家用の米もお願いした。結果、セシウムが検出されたのが、さつま芋、小松菜、大豆、米、それ以外は検出限界2ベクレル/kgで、全て不検出だった。不検出の野菜を列記すると、人参、ごぼう、三浦大根、里芋、レタス、ホウレン草、白菜、南瓜、黒水菜、長ネギ、大薯(ヤムイモ)、ヤーコンとなる。

それぞれ測定に要した時間は、一品目について三時間ずつ、さつま芋、大豆に関しては、十時間もの時間をかけて調べてくれた。測定をお願した特定非営利活動法人、有害化学物質削減ネットワーク、環境計量士の中地重晴さんは電話で大伊豆の測定結果について「十時間かけたのでセシウムのピークが出ました。セシウム134が2、137が1、合計で3です」と言った。検出限界が2ベクレル/kgならば、137が1というのは不検出と言うことにだと思うのだが、あえて1と言うように、セシウムがあるかないかを徹底して調べてくれているという姿勢を感じた。

検出限界2ベクレル/kgで不検出というのは、野菜1kgあたり2ベクレル以上は検出されなかったと言うことが。一慨に「不検出」と言っても検出限界がいくつかと言うことによって、その「不検出」の中身は大きく異なってくる。暫定基準値500ベクレル/kgを超えなかったことをもって「不検出」と言われる場合もあるし、検出限界20ベクレル/kgで「不検出」と言われる場合もある。検出限界値に触れないで「不検出」を強調されているのが実状だから、購入側が疑ってしまう。

我が家の野菜の場合、検出限界値を5ベクレル/kgにすれば、さつま芋や大豆は「不検出」
となる。しかしながら、検査の目的は売りやすいように「不検出」という結果を得ることでなく、実際どれだけの放射性物質が含まれているかどうかを調べる為にあるのだから、
例え「検出」という結果が出たとしても検出限界は数値の低い方がいい。

環境計量士の中地さんは前述の電話の大豆の測定結果を述べた後、「大豆、小松菜、さつま芋以外の野菜は全て不検出です」と言った。調査結果甘んじて受けると思っていても、やはり不検出という知らせは嬉しい。

今まで行ってきた十五品目の測定結果からある程度見えてきたものがある。やせ地だから検出される、肥えた土だから検出されないというのは適切な把え方ではなかったということだ。さつま芋は確かにやせ地で育てた方が美味しいので、その結果、セシウムが合計6ベクレル/kg検出されてしまった。しかし大薯も同じようなやせ地に栽培したにもかかわらず不検出だった。さつま芋と大薯両者の違いはどこにあったのか考えると落葉堆肥が入っていたかどうか、そこに検出と不検出の分かれ目があったのではないかと言うことだ。

黒水菜(晩生小松菜)は、無肥料畑で育てたものだが、昨年の春に米ぬかの入らない落葉堆肥を入れておいたその結果が、不検出を出したのではないか。またヤーコンも不検出だったが、例年、ヤーコンは緑肥のソルゴーの後に育てているので、やはり有機物がたっぷり含まれている畑で生育した。セシウムは土の中で、有機物と結合して作物に移行されにくい状態になっているということが原発事故当初から言われていたが、そのことが結果として表れたのかなと思う。さつま芋でも、やせ地に落葉堆肥を入れて作ったものがある。

また大豆の地続きの、前作も同じ作物が栽培された畑で、落花生を作ったが落花生には落ち葉堆肥を入れた。落葉堆肥を入れたさつま芋と落花生を調べることで、セシウムに対する落葉堆肥の働きを確認できるかもしれない。それを確かめる意味で、次回さつま芋や落花生を検査してもらおうと思っている。(つづく)

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by happy_vegetable | 2012-02-27 13:33 | 小泉循環農場(千葉県成田)


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